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コラム2026.05.05| じはんきプレス編集部

自販機設置前の通行量調査マニュアル|無料ツールと現地調査の完全手順

#通行量調査#人流分析#ロケーション選定#市場調査#設置場所
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通行量が自販機収益を決定する

自販機ビジネスで最重要の成功要因が「立地」であることはよく知られています。しかし「良い立地」を選ぶためには、通行量(1日にどれだけの人がその場所を通るか)を正確に把握することが不可欠です。

感覚や印象だけで「人が多そうだ」と判断した結果、実際にはほとんど人が来なかった——という失敗は、通行量調査を怠ったことが原因のほとんどです。

📌 チェックポイント

自販機の売上は「通行量×立ち止まり率×購買率」で決まります。通行量が多いほどポテンシャルは高くなりますが、「どんな人が通るか」という質も重要です。


通行量と売上の関係

売上予測の計算式(飲料自販機の場合)

1日の売上予測 = 通行量 × 立ち止まり率(3〜5%) × 購買率(60〜70%) × 平均単価

具体例:

  • 通行量:500人/日
  • 立ち止まり率:4%
  • 購買率:65%
  • 平均単価:160円

1日の売上予測: 500 × 0.04 × 0.65 × 160 = 2,080円 月間売上予測: 2,080 × 30 = 約6.2万円

通行量が増えると売上も比例して増加します。工場内(従業員が毎日必ず通る)などは立ち止まり率・購買率が大幅に高くなるため、この計算より高くなります。

採算が取れる最低通行量の目安

設置タイプ 最低必要通行量 理由
飲料自販機(小型) 100人/日以上 月3万円以上の売上確保
飲料自販機(大型) 200〜300人/日以上 月5〜10万円の売上確保
冷凍食品自販機 50人/日以上(高単価) 1日10〜20個販売目標

通行量調査の3つの方法

方法1:現地での手動カウント(最も正確)

必要なもの:

  • スマートフォン(カウンターアプリ)
  • メモ帳・ペン
  • 調査場所の位置情報

調査手順:

1. 調査日程を複数設定する

  • 平日2日以上(月〜金の平均値を出す)
  • 休日1日以上(土または日)
  • 天気の良い日・悪い日の両方(できれば)

2. 時間帯を分けてカウントする 各1時間ずつカウントし、代表的な時間帯を把握する。

時間帯 代表する行動
7〜9時 通勤・通学ラッシュ
11〜13時 昼休み・ランチタイム
15〜17時 午後の需要
17〜20時 帰宅ラッシュ

3. カウント結果を記録・推計する

各時間帯の1時間カウントから、1日全体の通行量を推計します。

例:朝ラッシュ1時間で200人 → 1日8〜16時間の活動時間で800〜1600人/日(時間帯補正が必要)

方法2:Googleマップのユーザー訪問率データ活用

手順:

  1. Googleマップで設置候補地の施設(工場・ビル・商業施設など)を検索
  2. 施設詳細画面で「人気の時間帯」グラフを確認
  3. 平日・週末の時間帯別混雑状況を把握する

活用のポイント:

  • グラフの高さが相対的な通行量・来訪者数の指標になる
  • 平日と休日の差・曜日別の変動を確認できる
  • 競合施設(近隣のコンビニ等)との比較も有効

💡 注意

Googleマップのデータはあくまで参考値です。実際の通行量とは異なる場合があるため、現地カウントと組み合わせて使用することをおすすめします。

方法3:スマートフォン人流データサービスの活用

無料・低コストで使えるサービス:

  • 国土交通省「都市交通調査」データ:主要エリアの人流統計
  • 歩行者空間ネットワークデータ(G空間情報センター):歩行者通行量の公開データ
  • 市区町村の都市計画・交通量調査データ:地自体が公開している場合あり

有料サービス(月数万円〜):

  • ドコモ・インサイトマーケティングの「モバイル空間統計」
  • 位置情報データを使ったエリアマーケティングサービス

通行量調査で見るべき「質」の指標

通行量の「数」だけでなく、「質(どんな人が通っているか)」も重要です。

確認すべき質の指標

1. 年齢層・性別の構成

  • 工場エリア → 男性・働き盛り(スポーツドリンク・エナジードリンク需要大)
  • 病院周辺 → 高齢者・患者家族(健康飲料・糖質オフ系需要)
  • 大学キャンパス → 若者・学生(甘い飲料・エナジードリンク需要)

2. 通行目的(通勤か、目的地来訪か)

  • 通勤・通学者 → 毎日来る固定客になりやすい(リピート率高)
  • 目的地来訪者 → 来るときと来ない時の差が大きい

3. 購買力(どの程度の消費を行うか)

  • 大企業・公官庁のオフィスビル → 比較的購買力が高い
  • 低所得者層が多い地域 → 価格感度が高い(安価な商品が売れやすい)

競合調査との組み合わせ

通行量調査だけでなく、周辺の競合状況も同時に調査します。

競合チェックリスト:

確認項目 調査方法
半径200m以内の自販機台数 現地歩き回り・Googleマップ
コンビニ・スーパーの有無・距離 Googleマップ
既存自販機の稼働状況(売り切れ多いか) 実際に見る
近隣自販機の商品価格帯 現地確認

競合が多いエリアでも、差別化した商品ラインナップや圧倒的なサービス品質(清掃・補充頻度)があれば十分勝負できます。


調査結果のスコアリング例

調査データをスコア化して、ロケーションを数値で比較できます。

評価項目 重み 候補A 候補B
日間通行量 30% 90点 60点
固定客率(通勤・通学割合) 25% 80点 70点
競合の少なさ 20% 70点 85点
購買力・ターゲット適合 15% 85点 65点
搬入のしやすさ 10% 75点 90点
加重平均スコア 100% 82点 71点

候補Aのほうが総合スコアが高く、優先度の高いロケーションと判断できます。


まとめ:調査に使う数時間が投資を守る

通行量調査に費やす数時間は、数十〜数百万円の投資を守るためのコストとして考えましょう。

「なんとなく人が多そう」で設置して失敗するより、データに基づいて判断した方が成功確率は大幅に上がります。

現地カウント+デジタルツールを組み合わせた多角的な調査を習慣にすれば、ロケーション開拓の精度が飛躍的に向上します。

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