「毎月なんとなく稼いでいるけど、実際どれだけ利益が出ているかよくわからない」——自販機オーナーの多くが抱えるこの問題は、月次管理シートを作ることで解消できます。
記録をつけることは面倒に思えますが、データが溜まることで「どの台が稼いでいるか」「どの商品が売れているか」「費用を削れる場所はどこか」がわかり、収益改善の判断材料になります。
月次管理シートに記録すべき5つの項目
①売上(機体別・月別)
最も重要な記録です。各機体の月間売上合計を記録します。
記録のタイミング: 補充時に機体の売上カウンターを確認するか、キャッシュレス管理ツールの月次レポートから取得します。
記録例:
2026年7月
機体A(○○工場):98,450円
機体B(△△ビル):67,200円
機体C(□□病院):123,000円
合計:288,650円
②商品仕入れ費用
補充のたびに仕入れた商品の費用を記録します。レシートや領収書を保管し、月末にまとめて集計します。
記録項目:
- 仕入れ日・仕入れ先(スーパー・問屋・ECサイト)
- 仕入れた商品・数量・金額
- 補充先の機体
③固定費・月次費用
毎月発生する費用を一覧化します。
| 費用項目 | 月額目安 |
|---|---|
| 電気代(機体A) | 3,500円 |
| 電気代(機体B) | 4,000円 |
| 電気代(機体C) | 4,500円 |
| リース代(機体A) | 15,000円 |
| 管理システム利用料 | 3,000円 |
| 交通費(燃料) | 5,000円 |
| 合計 | 35,000円 |
④ロケーション手数料
設置場所のオーナーへの手数料を月ごとに記録します。計算方法(売上の○%)と支払い先を明記しておきます。
⑤修理・メンテナンス費用
故障修理・定期メンテナンス・消耗品交換の費用は「特別費用」として別記します。月平均コストの把握に役立ちます。
シートの構成例(エクセル・スプレッドシート)
シート1:月次収支サマリー
| 項目 | 機体A | 機体B | 機体C | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 売上 | 98,450 | 67,200 | 123,000 | 288,650 |
| 仕入れ費用 | 44,302 | 30,240 | 55,350 | 129,892 |
| 電気代 | 3,500 | 4,000 | 4,500 | 12,000 |
| ロケーション手数料 | 9,845 | 6,720 | 12,300 | 28,865 |
| その他固定費 | 3,000 | 3,000 | 3,000 | 9,000 |
| 純利益 | 37,803 | 23,240 | 47,850 | 108,893 |
| 利益率 | 38.4% | 34.6% | 38.9% | 37.7% |
シート2:商品別売上記録
各商品がどれだけ売れたかを記録するシートです。補充前後の在庫数から売れた数量を計算します。
商品名 | 前回補充在庫 | 今回補充時在庫 | 販売数 | 単価 | 売上
---
午後の紅茶(155ml)| 30本 | 5本 | 25本 | 130円 | 3,250円
ポカリスエット | 24本 | 2本 | 22本 | 150円 | 3,300円
...
商品別売上記録は月2〜3回程度の記録でOKです。「よく売れる商品・売れない商品」の傾向がわかれば、棚割りの最適化ができます。
シート3:年次推移グラフ
月次売上・利益を12ヶ月グラフ化することで、季節変動のパターンが見えてきます。夏季の売上ピーク・冬季の落ち込みを前年比で確認できます。
データから読み取る改善ポイント
ケース1:利益率が低い機体がある
ある機体の利益率が他と比べて明らかに低い場合、以下を確認します。
- 商品原価率が高い商品が多くないか
- ロケーション手数料が高くないか(見直し交渉)
- 電気代が高くないか(省エネ設定の見直し)
- 補充頻度が過剰で仕入れが無駄になっていないか
ケース2:売上が落ちてきた機体がある
前月比・前年同月比で売上が下がっている場合は原因を探ります。
- 設置場所の人員変動(人が減った)
- 近隣に競合(コンビニ・他の自販機)ができた
- 商品ラインナップが古くなっている
ケース3:特定商品が常に売れ残る
売れ残り商品を特定し、棚から外すかより人気商品に差し替えることで在庫ロスを削減します。
月次管理を続けるためのコツ
- 補充のたびに5分だけ記録する習慣:補充直後にスマートフォンでメモするのが最も続きやすい
- 月末に30分だけ集計時間を設ける:カレンダーに「月次まとめ」の予定を入れる
- 完璧を求めない:多少の誤差があっても「大体の傾向をつかむ」目的なら問題なし
まとめ
月次管理シートは、自販機ビジネスを「なんとなく運営」から「データに基づく経営」に変える最も基本的なツールです。
最初は単純な売上・仕入れの記録だけでも構いません。データが溜まるにつれて、改善すべき点が自然と見えてきます。今月から月次管理を始めてみましょう。
自販機の設置・導入に関するご相談
「空きスペースを有効活用したい」「店舗の前に自販機を置きたい」
最適な機種選びから設置場所のご提案まで、専門スタッフが承ります。
お見積もりは無料です。まずはお気軽にご相談ください。