「扶養内で自販機副業ができるか知りたい」——配偶者の扶養に入っている主婦・主夫の方からよく聞かれる質問です。自販機の副収入は扶養の「壁」にどう影響するのか、整理しました。
2025年12月に確定した税制改正により、「103万円の壁」の引き上げが実施されました(2026年より適用)。本記事は2026年7月時点の情報を基に作成していますが、詳細は国税庁(nta.go.jp)または税理士にご確認ください。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務・社会保険の判断は、税理士・社会保険労務士・年金事務所等にご相談ください。
扶養の「壁」は2種類ある
「扶養」には所得税の配偶者控除と社会保険の扶養の2種類があり、それぞれ基準が異なります。
| 扶養の種類 | 主な基準 | 超えた場合の影響 |
|---|---|---|
| 所得税の配偶者控除(103→123万円の壁) | 年間給与収入103万円(2026年より一部引き上げ) | 配偶者(夫)の税負担が増加 |
| 社会保険の扶養(130万円の壁) | 年間収入130万円(見込み) | 自分で健康保険・年金に加入が必要 |
2025年税制改正:「103万円の壁」の変化
2025年12月の税制改正により、給与所得控除(最低保証額)と基礎控除の改定が行われ、事実上の「103万円の壁」が引き上げられました。
所得税法上の配偶者控除(フルの適用)の基準は、2026年より改正が適用されています。正確な数字は国税庁「令和8年分の配偶者控除等の改正」を参照してください(本記事執筆時点では国税庁の公表内容を参照しています)。
所得税の壁については、「合計所得金額」が基準です。自販機収入の場合は「雑所得または事業所得」として計算します。
自販機収入は扶養計算でどう扱うか
自販機収入の所得区分
- フルオペ委託の手数料収入: 雑所得または事業所得
- 自己運営の売上収入: 事業所得(または規模によっては雑所得)
合計所得金額への算入
自販機の「収入」ではなく「所得(収入 − 経費)」が扶養の計算対象です。
例:フルオペ委託の場合
- 年間手数料収入:240,000円
- 経費(電気代・管理費等):60,000円
- 自販機の所得:180,000円
例:自己運営の場合
- 年間売上:600,000円
- 経費(仕入れ原価・電気代・交通費等):450,000円
- 自販機の所得:150,000円
給与収入との合算
会社でパートをしている方は、パート収入(給与)と自販機収入(雑所得・事業所得)が別々の計算になります。
扶養基準の計算(概念図):
合計所得 = 給与所得 + 自販機所得(雑所得/事業所得)
例:
パート給与収入 800,000円 → 給与所得(控除後):約657,000円
自販機所得:180,000円
合計所得:約837,000円
給与所得控除額・基礎控除・配偶者控除の適用は年度・収入額によって変わります。自分のケースへの当てはめは国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や税理士にご相談ください。
社会保険の「130万円の壁」と自販機収入
健康保険・年金の扶養認定基準(130万円の壁)は、「年収130万円以上の見込み」があると扶養から外れます。
自販機収入の扱い
社会保険の扶養判定における「収入」の計算方法は健康保険組合によって異なりますが、一般的には以下の通りです。
- 事業所得・雑所得の場合:収入(売上)ではなく所得(利益)が基準になるケースが多い
- ただし健康保険組合によって判断が異なるため、加入している健康保険組合に確認が必要
自販機収入(特にフルオペ委託の手数料)を「不動産所得に類する受動的収入」として扱うか「事業所得」として扱うかで、社会保険の扶養判定が変わる場合があります。必ず加入組合に確認してください。
扶養内で自販機副業を続けるための管理方法
- 年間収入・所得の記録をつける(家計簿アプリや簡単な帳簿)
- 経費の領収書・記録を保管する(電気代明細、交通費等)
- 年末が近づいたら合計所得の見込みを計算する
- 必要に応じて確定申告・住民税申告を行う
まとめ
- 扶養の「壁」は所得税(配偶者控除)と社会保険で別々の基準
- 自販機収入の扶養計算は「収入」ではなく「所得(収入 − 経費)」が基準
- 2025年税制改正で所得税の壁は引き上げられた(詳細は国税庁確認)
- 社会保険の扶養(130万円)は加入している健康保険組合に個別確認が必要
- 年間所得の記録と経費管理が扶養内運営のカギ
自販機収益の試算には自販機収益シミュレーターをご活用ください。住民税の会社バレ防止については自販機副業の会社バレ防止ガイドもあわせてご参照ください。
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