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コラム2026.07.10| 編集部

ど冷えもんは儲からない?撤退が相次ぐ理由と収支の実態を整理する

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「ど冷えもんを設置したけど全然儲からない」「撤退したい」——2023年以降、冷凍食品自販機(ど冷えもん)に関するネガティブな声が増えています。ブームの陰で何が起きているのか、収支の観点から整理します。


「ど冷えもんブーム」の経緯

サンデン・リテールシステムが2020年に発売した「ど冷えもん」(HFTシリーズ)は、冷凍食品を24時間無人販売できる自販機として農家・飲食店・食品メーカーに急速に普及しました。

農林水産省の統計によると、農産物・食品を自販機で販売する農家の数は2020〜2022年に急増し、「ど冷えもん」の累計出荷台数は数万台に達したとされています(サンデン社の公開情報)。

しかし2023年以降、撤退するオーナーが増え始め、中古市場に「ど冷えもん」が大量に流入しています。


儲からない・撤退する理由:6つの要因

要因1:電気代が想定より高い

⚠️ 電気代の実態

ど冷えもんHFT-1201Gの消費電力は公称で約1,080W(カタログ値)。24時間稼働した場合の月間消費電力は約777kWh(実測は設置環境・設定温度による)。電力単価33円/kWhで試算すると月間電気代は約25,600円になる計算です。ただし実測値は設置環境によって大きく異なります。

導入時に「月8,000〜10,000円程度」と聞いていたのに、実際は月15,000〜25,000円以上かかるケースが報告されています。特に夏場・屋外設置では冷却負荷が増大し、電気代が急増します。

要因2:立地選定の失敗

飲料自販機と同じ感覚で「通行量がある場所ならいい」と思って設置すると失敗することがあります。

冷凍食品は購買決定まで時間がかかる商材です。「せっかくだから買ってみよう」という衝動購買よりも、「ここの○○が美味しいから買いに来た」というリピート購買が収益の柱になります。

→ 観光地・道の駅・有名商品がある場所でないと、通行量だけでは持続的な売上が出にくい。

要因3:商品の差別化ができない

「冷凍自販機が珍しい」だけでは集客が続かないことが明らかになりました。「何が買える自販機か」「なぜそこで買う必要があるか」が明確でないと、物珍しさによる初期の売上が続かなくなります。

成功しているケースの共通点:

  • 地域限定・メーカー直販の商品を扱っている
  • 「ここにしかない」商品がある
  • SNSでの発信と連動している

要因4:補充・管理の手間

冷凍食品の補充は、飲料自販機と異なり商品の温度管理が必要です。補充時に商品が解凍されたり、品切れが続いたりすると品質問題やクレームにつながります。

要因5:仕入れコストの上昇

食品原材料費の上昇で仕入れ原価が上がり、利益率が圧迫されています。2023〜2024年にかけて、冷凍食品の仕入れ価格が10〜30%上昇したケースが多く報告されています。

要因6:競合の増加

ブーム期に設置台数が急増したことで、近隣に同様の冷凍自販機が複数設置されるようになりました。同じような商品を扱う自販機が近くにあると、客が分散して一台あたりの売上が落ちます。


現実的な収益試算

自己運営・単独自販機1台のケース(標準的な立地想定)

収入:

  • 月間売上:15万円(1日5,000円程度)
  • 商品単価800円 → 1日約6個販売

支出:

  • 仕入れ原価(売上の45%):67,500円
  • 電気代:15,000円
  • 機体代の按分(新品180万円÷60ヶ月):30,000円
  • その他(梱包・交通費等):5,000円

月間純利益: 150,000 − 67,500 − 15,000 − 30,000 − 5,000 = 32,500円/月

機体代が回収完了(5年後)の時点では月間純利益は62,500円になります。

📌 チェックポイント

上記試算はあくまで参考値です。実際の売上・コストは立地・商品・季節によって大きく変わります。「月5,000円の売上が毎日安定して出るか」を設置前に慎重に評価することが重要です。


ど冷えもんで成功するための5つの条件

  1. 「ここにしかない商品」があること(地域限定・直送・有名シェフ監修等)
  2. 月間売上20万円以上が見込める立地(観光地・道の駅・大型施設・有名店前等)
  3. 電気代コストを織り込んだ事前試算(月15,000〜25,000円を見込む)
  4. SNS発信と連動した認知拡大(インスタ・Xで商品・設置場所を告知)
  5. 中古機を使った初期費用の削減(機体代を安く抑えることで損益分岐点を下げる)

撤退を考えている方へ

すでに設置していて収益が出ていない場合、撤退前に以下を確認してください。

  1. 商品の入れ替え:現在の商品ラインナップが立地に合っているか
  2. 価格設定の見直し:適正単価で設定できているか(安すぎると利益が出ない)
  3. 告知の強化:SNS・看板・周辺への告知が十分か
  4. 立地の再評価:そもそも冷凍食品が買われやすい場所か

上記を試しても改善が見込めない場合は、機体を中古市場で売却することも選択肢です。中古買取については自販機買取・売却ガイドを、中古相場の確認は冷凍自販機中古ガイドをご参照ください。


まとめ

  • ど冷えもんが儲からない主な理由:電気代の高さ・立地失敗・商品差別化不足・競合増加
  • 標準的な試算では月32,500円の純利益(機体代回収前)
  • 成功の条件は「立地×商品の独自性×SNS発信」の組み合わせ
  • 撤退前には商品・価格・告知の見直しを試みる価値がある

冷凍自販機の価格情報はど冷えもんの価格完全ガイド、リース・レンタルでの導入は冷凍自販機リース・レンタル比較をご参照ください。

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